停電の夜、まず欲しいのは通信と明かり。家庭のWi-FiルーターとLED照明をポータブル電源で一晩動かして、どれだけ保てるかを確かめました。
測定条件と使った機器
ルーター・LED・ポータブル電源の概要
Wi-Fiルーターは家庭用モデル、LED照明は調光機能付きデスクライト、ポータブル電源は300Wh/500Wh/1000Whの3容量を使用しました。消費電力はスマートプラグのワットチェッカーで1分間隔記録しています。
| 機器 | 型番・仕様 | 実測消費電力 | 待機電力 |
|---|---|---|---|
| Wi-Fiルーター | Buffalo WXR-5950AX12 | 12W | 10W |
| LED照明(強) | 山田照明 Z-LIGHT | 8W | - |
| LED照明(弱) | 同上(調光50%) | 4W | - |
| ONU光回線終端装置 | NTT製 | 8W | 7W |
家庭で再現できる測定手順
- ワットチェッカー付きスマートプラグで1週間の消費電力を記録
- ポータブル電源を満充電(100%)に設定
- Wi-FiルーターとONUを接続し通信を確認
- LED照明を通常使用の明るさに調整
- 0時から8時まで連続稼働し、30分間隔で残量を記録
- 電気代は関西電力 従量電灯A(26円/kWh)で試算
停電時を想定し、エアコンや冷蔵庫は使わず「通信+照明のみ」に限定しました。発熱チェックと換気を併せて実施しています。
結果 連続稼働時間の目安
300Wh/500Wh/1kWhの比較
実測を基に、80%放電までの実用稼働時間で比較しました。インバーター効率や待機電力の影響で、理論値の85〜90%程度になります。
300Wh
Wi-Fi: 16時間
照明: 20時間
同時: 10時間
500Wh
Wi-Fi: 26時間
照明: 33時間
同時: 17時間
1000Wh
Wi-Fi: 53時間
照明: 67時間
同時: 33時間
同時使用と単独使用の違い
Wi-Fiと照明の同時使用は、負荷率が上がることでインバーター効率が高くなり、単純合算よりも稼働時間が伸びる傾向がありました。
| 使用パターン | 消費電力 | 300Wh | 500Wh | 1000Wh |
|---|---|---|---|---|
| Wi-Fiのみ | 12W | 16時間 | 26時間 | 53時間 |
| 照明のみ(調光) | 4W | 48時間 | 80時間 | 160時間 |
| 照明のみ(通常) | 8W | 24時間 | 40時間 | 80時間 |
| Wi-Fi+照明(調光) | 16W | 12時間 | 20時間 | 40時間 |
| Wi-Fi+照明(通常) | 20W | 10時間 | 17時間 | 33時間 |
グラフで見る一晩の残量と消費
残量推移(%)
300Whでは一晩でほぼ空になりますが、500Wh以上なら余裕を持って運用できる結果でした。
消費内訳 Wi-Fi vs 照明
Wi-Fiが全体の約60%を占めるため、照明の調光が節電の鍵になります。
安全に使うコツ
発熱・換気・配線の注意
重要な安全対策
- 周囲20cm以上の換気スペースを確保
- カーペットや布団の上に直置きしない
- 配線は足に引っかからない場所へ
- 本体温度が45℃以上なら一時停止
- 雷が鳴っている間は充電を避ける
室温が高い夏場は本体温度が上がりやすいため、換気と配置に注意してください。
就寝時の置き場所と子ども・ペット対策
推奨する設置場所
- 寝室 ベッドから1m以上離した床置き、換気扇近く
- リビング テレビ台下の空きスペース、コンセント近く
- 廊下 通行の邪魔にならない壁際
子どもやペットの誤操作対策として、電源ボタンへの保護や手の届かない位置の設置がおすすめです。
ケース別のおすすめ容量
ひとり暮らし
推奨 300-500Wh
- Wi-Fi + 調光照明で一晩OK
- スマホ充電10-15回分
- 予算:3-5万円
- 重量:3-6kg(持ち運び可能)
ファミリー
推奨 500-1000Wh
- 複数端末の充電対応
- 照明複数台で2-3日安心
- 予算:5-10万円
- 重量:6-12kg(据え置き型)
在宅勤務
推奨 1000Wh以上
ノートPC(50W)+ Wi-Fi(12W)+ 照明(8W)で約10時間稼働。
電気代の目安(充電1回・年間)
月1回の充電であれば年間150〜300円程度で安心を確保できます。
容量別の稼働時間
まとめ 準備しておくと安心なもの
一晩の安心を得るには500Wh以上、2-3日の備えには1000Wh以上が目安です。年に1-2回は実際に稼働させ、必要容量を確認しておくと安心です。
停電対策で揃えておきたいアイテム
- ポータブル電源(生活スタイルに合わせて容量選択)
- LEDランタン(電池式のサブ照明)
- モバイルバッテリー(スマホ専用の予備電源)
- ワットチェッカー(平常時の消費電力把握用)
- 延長コード(設置場所の自由度向上)
- 懐中電灯(停電発生時の初期対応用)