ポータブル電源 防災

停電時にWi-Fiルーターと照明を何時間動かせるかの計算ガイド

停電時にWi-FiルーターとLED照明をどのくらい使えるかは、機器のメーカー公表消費電力(W)とポータブル電源の公表容量(Wh)から計算します。旧記事に含まれていた出典不明の数値、残量推移グラフ、効率係数は使いません。

本記事では、BUFFALOのWi-Fiルーター、PanasonicのLED電球、AnkerとEcoFlowの現行ポータブル電源の公式仕様を例に、計算式を明示します。変換効率はメーカー公式に確認できる場合だけ数値化し、確認できない場合は「実際は表示容量より少なくなる」と扱います。

確認方針: 数値は2026年7月10日にメーカー日本向け公式ページまたは公的機関ページで確認できたものだけを使います。通信回線側の設備、ONU、プロバイダー設備が停電時にも動作することは保証しません。

結論 公表Wと公表Whで計算する

Wi-Fiルーターと照明の稼働時間は、ポータブル電源の容量(Wh)を、接続する機器の消費電力(W)の合計で割って見積もります。例えば、消費電力16.2WのWi-Fiルーターなら、288Whのポータブル電源では「288Wh ÷ 16.2W = 約17.8時間」が理論上の目安です。

まずWを足す

Wi-Fiルーター、ONU、LED電球など、同時に使う機器の公表消費電力を足します。

次にWhで割る

ポータブル電源の公表容量Whを、合計Wで割ると理論上の稼働時間になります。

実際は短く見る

AC変換、待機電力、温度、残量表示の仕様で、実際は表示容量より少なくなります。

容量の考え方を家族全体で広げる場合は家族4人・72時間の容量計算、機種選び全体はポータブル電源の選び方も参照してください。

必要な基本式

稼働時間を出す式は単純です。ただし、同時に使う機器が増えると分母のWが増えるため、稼働時間は短くなります。

基本式

稼働時間(h) = ポータブル電源の公表容量(Wh) ÷ 接続機器の公表消費電力合計(W)

消費電力合計(W) = Wi-Fiルーター(W) + LED照明(W) + ONUなど(W)

メーカーが変換効率を公表していない場合、この記事では「85%」「90%」のような効率値を仮置きしません。計算結果は機器側の理論値として扱い、製品選定では余裕を見ます。

通信の注意: 自宅のWi-Fiルーターへ給電できても、ONU、ホームゲートウェイ、集合住宅設備、回線事業者側設備が停電で停止している場合は通信できないことがあります。通信可否は回線契約・設備構成も確認してください。

計算に使う公表値

ここでは、公式ページで確認できる値だけを例にします。所有しているルーター、ONU、照明の型番が違う場合は、同じ式に自宅の機器の公表値を入れてください。

機器側の公表消費電力例
機器例 公表値 計算での扱い
BUFFALO WSR-5400XE6 消費電力16.2W(最大) Wi-Fiルーター1台の消費電力として使います。
Panasonic LED電球 LDA7L-D-G/S/Z6/F 定格消費電力7.4W LED電球1灯の消費電力として使います。
ポータブル電源側の公表容量例
機種例 公表容量 現行確認
Anker Solix C300 Portable Power Station 288Wh Anker Japan公式商品ページで2026年7月10日に確認。
EcoFlow RIVER 2 Max 512Wh EcoFlow Japan公式商品ページで2026年7月10日に確認。
Anker Solix C1000 Gen 2 Portable Power Station 1024Wh Anker Japan公式商品ページで2026年7月10日に確認。

稼働時間の計算例

下表は、公表容量を公表消費電力で割った理論値です。変換効率の数値は入れていないため、実際は表示容量より少なくなります。

Wi-FiルーターとLED照明の稼働時間計算
使用パターン 合計消費電力 288Wh 512Wh 1024Wh
Wi-Fiルーターのみ 16.2W 288Wh ÷ 16.2W = 約17.8時間 512Wh ÷ 16.2W = 約31.6時間 1024Wh ÷ 16.2W = 約63.2時間
LED電球1灯のみ 7.4W 288Wh ÷ 7.4W = 約38.9時間 512Wh ÷ 7.4W = 約69.2時間 1024Wh ÷ 7.4W = 約138.4時間
Wi-Fiルーター + LED電球1灯 16.2W + 7.4W = 23.6W 288Wh ÷ 23.6W = 約12.2時間 512Wh ÷ 23.6W = 約21.7時間 1024Wh ÷ 23.6W = 約43.4時間
Wi-Fiルーター + LED電球2灯 16.2W + 7.4W × 2灯 = 31.0W 288Wh ÷ 31.0W = 約9.3時間 512Wh ÷ 31.0W = 約16.5時間 1024Wh ÷ 31.0W = 約33.0時間

Wi-Fiルーターと照明以外にスマートフォン充電、冷蔵庫、調理家電まで含める場合は、必要Whが大きく変わります。具体的な機種比較はポータブル電源おすすめ比較で、公表容量と定格出力を確認してください。

停電時に確認すること

  1. ONUやホームゲートウェイも必要か確認する: Wi-Fiルーターだけでなく、回線終端装置やホームゲートウェイにも給電が必要な場合があります。公表消費電力が確認できない機器は、型番、ACアダプター表示、通信会社の公式資料で確認します。
  2. 照明の灯数を決める: LED電球1灯なら7.4Wの例で計算できますが、2灯なら14.8W、3灯なら22.2Wとして足します。
  3. AC出力を使うかUSB/DC出力を使うか確認する: ルーターや照明をACコンセントで使う場合は、ポータブル電源側のAC出力と接続機器の定格を確認します。
  4. 定格出力も確認する: Wi-FiルーターとLED照明は消費電力が比較的小さい例ですが、他の家電を同時に接続する場合は合計Wが定格出力を超えないか確認します。

計算の使い方: まず通信と照明だけの必要Whを計算し、その後でスマートフォン充電や冷蔵庫などを足します。用途を増やすほど、必要容量も定格出力の確認項目も増えます。

安全上の注意

設置距離、換気、温度、就寝時の扱いは、メーカーの取扱説明書と公的機関の注意喚起を優先します。旧記事にあった「1m離す」「20cm空ける」「45℃で停止」のような出典不明の数値は削除し、公式に確認できる範囲へ置き換えました。

公式資料で確認できる温度・使用条件の例
対象 公式に確認できる数値・条件 使い方への反映
BUFFALO WSR-5400XE6 動作保証環境: 温度0〜40℃、湿度10〜85% 通信機器も公式の動作保証環境を確認します。
Anker Solix C300 保管温度: 0℃〜40℃。雨や湿気の多い環境で使用しない旨を案内。 本体の置き場所と保管場所を取扱説明書に合わせます。
Anker Solix C1000 Gen 2 機器への給電 -20℃〜40℃、本製品の充電 0℃〜40℃。 給電と充電で条件が違うため、同じ温度条件として扱いません。
EcoFlow RIVER 2 Max 使用温度範囲 -10℃〜45℃、充電温度範囲 0℃〜45℃、保管温度範囲 -10℃〜45℃。 メーカー公式仕様の範囲を超える環境で使わないよう確認します。

消費者庁は、ポータブル電源について、強い衝撃後に発熱や変形などの異常を感じた場合は使用を中止し、製造・輸入・販売事業者の修理窓口へ相談するよう案内しています。また、高温環境下での使用を控え、長期間使用しない場合は直射日光が当たらない冷暗所に保管するよう案内しています。

子ども・ペット対策は、手作りの距離基準ではなく、ケーブルに足を引っ掛けない配置、誤操作しにくい場所、異常時にすぐ使用を中止できる状態を基本にします。就寝時の使用可否は断定せず、メーカーの取扱説明書、公的注意喚起、家庭の見守り体制を確認してください。

よくある質問

500Whなら一晩は使えますか?

公表値例では、512WhをWi-Fiルーター16.2WとLED電球1灯7.4Wの合計23.6Wで割ると約21.7時間です。ただし、変換ロスや周囲温度、接続方法で実際は短くなります。

ONUの消費電力も足す必要がありますか?

多くの家庭では必要です。ONUやホームゲートウェイが停電で止まると、Wi-Fiルーターだけ給電しても通信できない場合があります。型番ごとの公表値やACアダプター表示を確認してください。

夜に使いっぱなしにしてよいですか?

可否は断定しません。メーカーの取扱説明書、使用温度、設置条件、異常時の対応、公的機関の注意喚起を確認し、発熱・異臭・変形などがあれば使用を中止してください。

照明を増やすとどう計算しますか?

LED電球1灯7.4Wの例なら、2灯で14.8W、3灯で22.2Wとして足します。Wi-Fiルーター16.2Wと2灯を同時に使う場合は合計31.0Wで割ります。

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